ハイドンの肖像
来週からアンサンブルでやる予定のハイドンの「五度」。一度別のところで2ndで弾いたことがあるんですが、今回は1stにチャレンジ。難しいし速くて高い音多いです。
この前ヘンデルって初心者がソロでも合奏でもお世話になるわりには作曲家自身のこと良く知らない〜 なんて言いましたが
ハイドンも実はあまり良く知らなかったりします。
初期カルテットの1番2番などは初心者合奏でも良く取り上げられてたし、この前オケで交響曲の「驚愕」もやったりしたんで、そりゃ〜馴染はあるんですけど。
↓皆が知ってる肖像画(この時代は髪はカツラですね)
調べてみると、ハイドン先生、長生きされたのですね〜。
モーツァルトとは24歳も年の差があるのに、1791年の彼の死後も1809年77歳まで生き抜いた。ナポレオン軍のウィーン侵攻占領下の中で亡くなったそうです。
古典派の形式を作った偉大なるイノベーターということですが、好きな作曲家は?って聞かれてすぐ出てくる名前じゃないなあ。(すみません)
指揮者氏が「ハイドンはモーツァルトのようなキャッチーなメロディーが作れないことに悩んでいた」と言っていましたが、たしかに耳に残るメロディーがあまりないような…。それが不人気の原因かな?深堀りするとすごく面白いんだけどね。
「交響曲の父」って言われてますが、わたしのような室内楽フリークには何より「弦楽四重奏曲の父」。
弾いてみたいカルテット曲が沢山!!なにせ83曲もあるんですから死ぬまでに弾ききれないよう。
モーツァルトとハイドン
この「五度」、わたしハイドンのカルテットの中では大変好きなのです。
有名なカルテットって「皇帝」とか「ひばり」「鳥」とか、やたら1stばっかり難しくってあとは2nd以下伴奏形、っていうのが多いですよね。1st弾いているとすごく損した気になるし(笑)2nd弾いてると絡みが少なくてモーツァルトに比べると少々物足りない。
でも、この「五度」はどのパートも美味しいところがたくさんあって、2ndも大変楽しかったし、ビオラさんチェロさんも飽きずに弾けるんではないかな?
で、調べてみると「五度」は1797年作曲というからハイドン65歳の時の作品。
この時モーツァルトはすでに故人…。
モーツァルトはハイドンに「どうだすごいだろう」と自慢したくって「ハイドン・セット」と呼ばれる6曲の名曲を作曲したんですが、ハイドン自身もきっとモーツァルトの作品からいろいろ影響受けたんでしょうね。4パートの絡みやテーマの動き方とかそれっぽい気がします。
何よりニ短調の出だしの、表題にもなってる「五度」進行。ニ短調ってモーツァルトになぞらえると「ドン・ジョバンニ」とかK.421のカルテットなんかを連想します。
ハイドン弦楽四重奏曲第76番ニ短調Op.76-2「五度」
どうです、かっこいい出だしでしょう!
この第一主題の五度進行が展開部で、各パートに引き継がれたり絡みがあったりします。
1stはやっぱり忙しいのはやはりそこはハイドン先生。
面白いのは第2主題。
全員が同じ形のシンコペなんですが、これが第2主題なんだそうです。
アンサンブルの良い練習になりそうだなあ。
とまあ、もちろんこのYouTubeのテンポでは弾けないのですが、この前の記事でいった通り設定ボタンのところにピッチを変えずにテンポが変えられる機能があるんですよね。
私達のアンサンブルで弾くと、この第1楽章でいうと0.75くらいのテンポかな?何にしても1stがちゃんと弾けるかが問題ですよね(笑)つまりしっかりしろ自分、てことですが…。
第1楽章の難所
この第1楽章、案外アンサンブルはしやすい曲と思うんですが、最後のところにとんでもない難所があります。
最後の繰り返し記号を出たところです!
まず2ndが8分音符で前の小節から入るんですが、タイでつながっている裏拍なので大変1stに合わせにくい。また、ビオラチェロがそれと交互にこれまた裏拍で入るのですが、これまた大変合わせにくい。
3小節目のチェロも裏拍なんで、ここらへん1st的には足を引っ張られてるような気がしてこれまたムズい。
次回のアンサンブルではこの第1楽章のみなので、おそらくここのところが練習時間の大半を費やすことになろうかと思います。
ここがバシッと決まったら気持ちいいだろうなあ〜。(いや、そう簡単にはいかんと思いますが)
いずれにしても大好きな曲なので楽しみ!次の第2楽章も素敵な曲なんで、それについてもまた書きたいと思います!
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